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2021/05/16

独断的映画感想文:ライド・ライク・ア・ガール

日記:2021年5月某日
映画「ライド・ライク・ア・ガール」を見る.1_20210523221101 2019年.監督:レイチェル・グリフィス.
出演:テリーサ・パーマー(ミシェル・ペイン),サム・ニール(パディ・ペイン),サリヴァン・ステイプルトン(ダーレン),スティーヴィー・ペイン(スティーヴィー・ペイン),ジェネヴィーヴ・モリス(ジョーン・サドラー),マグダ・ズバンスキー(シスター・ドミニク),ブルック・サッチウェル(テレーズ・ペイン),アンネリーゼ・アップス(ブリジッド・ペイン),ザラ・ゾーイ(マリー・ペイン),ケイティ・キャッスルズ(マーガレット・ペイン).3_20210523221101 ミシェルはペイン家10人兄弟姉妹の末っ子.生後間もない時に母を交通事故で失うが,父・パディの愛情を受けて育つ.父は調教師,10人の子どものうち8人は騎手となったペイン家,ミシェルも15歳でレースにデビューする.
間もなく勝利を掴むが,その直後姉のブリジッドを落馬で失う.父はそのためミシェルをレースに出すことに消極的になり,ミシェルは17歳で父のもとを離れる.姉と同居し後ろ盾なしで乗馬の機会を求めるミシェル,苦労のかいあって少しずつ騎手としての実績を上げていく.5_20210523221101 2004年,無理な減量後のレースで勝利した彼女は,ゴール後に転倒した馬から投げ出され,頭蓋骨骨折の重傷を負う.不屈の精神でリハビリ後レースに復帰したミシェルは,幾たびも落馬や負傷に会いながらキャリアを積んでいく.2015年,ダウン症の兄・スティーヴィーの勤める厩舎の馬プリンスオブペンザンスに騎乗し,オーストラリア競馬界最高の栄誉・メルボルンカップに挑戦することになるが….
メルボルンカップで初めて女性騎手として勝利した,ミシェル・ペインの実話である.ミシェル・ペインの驚異の物語は,テリーサ・パーマーの好演を得て素晴らしい映画となった.プロットが面白く一気に映画を見ることができる.6_20210523221101 様々な騎乗のシーンが誠に美しく,特にデビュー前のミシェルが父の指導で夕日の丘を疾走するシーン,プリンスオブペンザンスに騎乗したミシェルが波打ち際を駆け抜けていく朝のシーンは,印象的.4_20210523221101 また,レース中競り合う競走馬たちのシーンは,スリリングで素晴らしい.わずかな隙間にミシェルとプリンスオブペンザンスが突っ込み抜けていく俯瞰のシーンは,いったいどうやって撮ったのだろう?
更に特筆すべきは,厩務員の兄スティーヴィーを演じるスティーヴィー・ペイン本人の演技で,全ての観客はこの人物への共感を抱くに違いない.バックに流れるケルト風の音楽も素敵だ.2_20210523221101 ★★★★☆(★5個が満点)
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