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2021/05/05

独断的映画感想文:デイアンドナイト

日記:2021年5月某日
映画「デイアンドナイト」を見る.1_20210715071101
2019年.監督:藤井道人.
出演:阿部進之介(明石幸次,原案・企画も),安藤政信(北村健一),清原果耶(大野奈々),小西真奈美(トモコ),佐津川愛美(友梨佳),渡辺裕之(明石和幸),室井滋(明石京子),田中哲司(三宅良平).5_20210715071101
東京でバイト生活をしていた明石幸次は,父の訃報を聞いて秋田県の故郷に戻る.父は自動車修理工場を経営していたが,有名自動車メーカーの欠陥部品のリコール隠しを告発した挙句,業界・地域を挙げてのバッシングに出会い自殺したのだった.
父の残した借金返済に困惑する中,父と親交のあった養護施設代表の北村が現れる.北村は幸次に養護施設で働くことを勧め,幸次はそこで賄いの仕事につく.同僚の友梨佳,高校生の奈々との交流を得る一方,北村に指示された「夜の仕事」は,車の窃盗・解体・売却や,売春女性のマネージ等の犯罪行為だった.北村は善をなすためなら悪事も辞さずとの強い信念を持っていた.一方奈々は幸次に好意を寄せ心を開いてくるが….3_20210715071101
映画の前半は理不尽な幸次の父の死と,幸次の運命の変転,北村の裏の顔等に翻弄され,違和感が先行する映画だった.特に幸次の父が一方でリコール隠しを告発しながら,一方で北村の犯罪行為に加担していたという状況は,受け容れにくい.
しかし後半,幸次の父の苦闘の跡や,リコール隠しの告発をつぶした有名自動車メーカーの社員・三宅の跳梁が明らかになるに従い,映画の緊張感は増していき,主人公幸次の行動も共感できるようになる.4_20210715071101
特にこの中で描かれる大野奈々の,聖少女としての存在感は誠に印象的,演じる清原伽耶が素晴らしい.阿部進之介の熱演も心に残った.俳優たちの演技が存分に味わえる映画,その点が味わい深い.2_20210715071101
★★★☆(★5個が満点).
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