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2021/06/20

独断的映画感想文:かもめ

日記:2021年6月某日
映画「かもめ」を見る.1_20210819163401
2018年.監督:マイケル・メイヤー.
出演:アネット・ベニング(イリーナ),シアーシャ・ローナン(ニーナ),コリー・ストール(ボリス),エリザベス・モス(マーシャ),メア・ウィニンガム(ポリーナ),ジョン・テニー(ドクター),ビリー・ハウル(コンスタンチン).3_20210819163401
映画の冒頭,モスクワの劇場から女優イリーナとその愛人ボリスが,馬車で領地の別荘に急ぐ.兄ピョートルが危篤というのだ.彼の周りにはイリーナの息子コンスタンチン(コスチャ)を始めドクターや領地の支配人・シャムラーエフとその妻ポリーナとその娘のマーシャが,集まっている.2_20210819163401
物語は2年前にさかのぼる.この同じ別荘で,未だ作家の卵だったコスチャは,母が演じるような既存の芝居に強い批判を持ち,隣地の地主の娘で俳優志望のニーナを主演に,創作芝居を上演しようとする.しかし始まって間もなく,母の無遠慮な揶揄に激高したコスチャは芝居を中断してしまい,姿を消す.残されたニーナをイリーナが迎え,女優として活動すべきといい,ボリスを紹介する….4_20210819163401
チェーホフの原作を辿った作品,登場人物はそれぞれ癖はあるが類型的で,あまりドラマとしての厚みを感じることはなかった.結局映画として動き出すのは,再び冒頭部が再現され,2年前に別荘で起きた一連の物語が収斂していくラストの15分あまりである.最後のコスチャとニーナとの語らい,ニーナの思いがけない告白が,両俳優の好演もあり印象的.ただし,それまでの映画は冗長で緊張感にも乏しい.6_20210819163401
★★★(★5個が満点)
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