« 独断的映画感想文:ANNA/アナ | トップページ | 独断的映画感想文:かもめ »

2021/06/16

独断的映画感想文:カルメン故郷に帰る デジタルリマスター版

日記:2021年6月某日
映画「カルメン故郷に帰る デジタルリマスター版」を見る.1_20210819162801
1951年.監督・脚本:木下惠介.
出演:高峰秀子:リリイ・カルメンことおきん),小林トシ子(マヤ・朱実),坂本武(青山正一),磯野秋雄(青山一郎),望月美惠子(青山ゆき),小池清(青山直吉),佐野周二(田口春雄),井川邦子(田口光子),城澤勇夫(田口清),小沢栄(丸野十造),三井弘次(岡信平),笠智衆(校長先生),佐田啓二(小川先生).5_20210819162801
草軽電鉄・北軽井沢の浅間山麓の村,牧場を営む青山正一のもとに,家出して東京に居る娘きんから手紙が届く.近々女優友達のマヤと共に,故郷に錦を飾りたいという.正一は反対するが,姉のゆきは夫で教員の直吉と相談,校長先生に口添えを頼むと校長は「日本は文化だ」と乗り気になり,正一は説得される.4_20210819162801
出征した元教師の田口春雄は失明して復員,作曲に取り組んでいるが,運送屋の丸十こと丸野十造に,大事なオルガンを借金のかたとして取り上げられてしまう.その丸十は観光ホテルの構想を持って東京から帰ってくるが,同じ列車に乗ってリリイ・カルメンことおきんとマヤが村にやってくる.二人はストリッパーだった.ストリップを芸術と主張する天衣無縫な2人の振る舞いに,村は大混乱に陥るが….2_20210819162801
日本初のカラー作品.まずそのカラーが美しい.牧場で働く正一の遠景は,印象派の絵画のような美しさだ.その中歌い踊るリリーとマヤが溌剌としていて楽しい.木下惠介らしく,音楽映画と呼べるほど音楽に満ち溢れているのも素晴らしい.3_20210819162801
この後丸十が二人のショーを企画し,二人は芸術のためと承知.一方今度は校長先生が教育上宜しからずと反対するが,正一がここまで来たらやりたいようにやらせようと主張して,ショーが大々的に行われることになる.物語は何とか大団円となり,2人は東京に帰って行く.松竹大船喜劇の伝統を感じさせる楽しい映画,見て損は無し.
★★★☆(★5個が満点)
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
ブログランキング・にほんブログ村へ
人気ブログランキングへ


« 独断的映画感想文:ANNA/アナ | トップページ | 独断的映画感想文:かもめ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 独断的映画感想文:ANNA/アナ | トップページ | 独断的映画感想文:かもめ »