独断的映画感想文:T-34 レジェンド・オブ・ウォー
日記:2021年10月某日
映画「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」を見る. 2018年.監督:アレクセイ・シドロフ.
出演:アレクサンドル・ペトロフ(ニコライ・イヴシュキン),イリーナ・スタルシェンバウム(アーニャ),ヴィツェンツ・キーファー(イェーガー大佐),ヴィクトル・ドブロンラヴォフ(ステパン・ヴァシリョノク),アントン・ボグダノフ(ヴォルチョク),ユーリー・ボリソフ(イオノフ).
1941年独ソ戦.侵攻するドイツ軍に対し敗走するソ連軍は,ネフェドヴォ村からの司令部と病院撤退の支援のため,たった1輌残ったT-34戦車に新任のイヴシュキン少尉を戦車長として配置する.
イヴシュキン少尉は生き残った4名の戦車兵と共にドイツ戦車中隊を待ち伏せ,村の街路を巧みに使ってドイツ戦車を次々に撃破するが,中隊長イェーガー大佐の戦車と相打ちとなり,イヴシュキン少尉は捕虜となる.
4年後,劣勢のドイツ軍は戦車兵養成のため実戦に即した訓練を企図,捕獲した最新のT-34戦車に捕虜のロシア戦車兵を実弾なしで乗せ,ドイツ戦車で殲滅する演習プログラムを作る.担当のイェーガー大佐は捕虜の中からイヴシュキン少尉を発見,イヴシュキンに部下の戦車兵を選抜させる.4名は捕獲された戦車から,まずロシア兵の死体を運び出し埋葬するが,死体の下から6発の実弾が出てきた….
たった6発の実弾で演習場から脱出し,最寄りのチェコ国境を目指すイヴシュキンらの脱走行を描く.
戦車同士の砲撃戦を,斬新な映像と知恵を絞った頭脳戦を組み合わせて描く戦争映画.圧倒的に不利なT-34戦車が,恐るべき観察力と戦車操縦技術,砲術技能を総動員して戦う姿には,拍手を送らないではいられない. これに対するイェーガー大佐も,騎士道精神といおうか,自らの戦車中隊を率い正々堂々たる戦いぶりで渡り合い,互いに敬意を抱いて別れるラストシーンは印象的.ロシアで大ヒットしたのもうなずける.エンタテインメントとして素晴らしい出来,見て損は無し.
★★★★(★5個が満点).
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