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2021/11/12

番外:独断的歌舞伎感想文 国立劇場令和3年11月歌舞伎公演 一谷嫩軍記

日記:2021年11月某日
国立劇場で,令和3年11月歌舞伎公演『一谷嫩軍記』を見る.2021_11kabuki_hon_f_rev
並木宗輔=作,国立劇場美術係=美術.「一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき) 二幕:序幕 御影浜浜辺の場,二幕目 生田森熊谷陣屋の場」.出演:熊谷次郎直実(中村芝翫),源義経(中村錦之助),梶原平次景高(中村松江),経盛室藤の方(中村児太郎),堤軍次(中村橋之助),亀井六郎(市村竹松),片岡八郎(市川男寅),伊勢三郎(中村玉太郎),駿河次郎(中村吉之丞),庄屋孫右衛門(中村寿治郎),番場の忠太(中村亀鶴),熊谷妻相模(片岡孝太郎),白毫の弥陀六実ハ弥平兵衛宗清(中村鴈治郎).
芝翫襲名時の熊谷陣屋は残念ながら見ていない.今回は序幕に御影浜浜辺の場を加え,熊谷陣屋の場も冒頭から演じる.芝翫型の熊谷陣屋を堪能した.2021_11kabuki_hon_f_rev3
いつも思うのだが,この芝居で熊谷妻相模ほど気の毒な人はいない.はるばる戦場まで尋ね来て,息子小次郎は息災と聞かされたのに,敦盛として出された首はなんと小次郎,それのみならず夫は世をはかなんでさっさと出家し去っていく.残された相模はたまったものではない.
しかしこの芝翫型では小次郎の首を抱え嘆き悲しむ相模に,熊谷が寄り添いその肩を抱える場面がある.この場面に感銘を受けた.芝翫の熊谷は迫力充分,見応えある舞台だった.鴈治郎の弥陀六も素晴らしい.
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