独断的映画感想文:喜劇 愛妻物語
日記:2021年11月某日
映画「喜劇 愛妻物語」を見る.
2020年.監督・脚本・原作:足立紳.
出演:濱田岳(豪太),水川あさみ(チカ),新津ちせ(アキ),大久保佳代子,夏帆,ふせえり,光石研.
売れないシナリオライターの豪太は妻チカと娘アキの3人暮らし.結婚10年にして本人の年収は50万に満たないが,チカはコールセンターの仕事で働いている.
稼ぎのない豪太はチカに罵倒される毎日,最近はセックスもさっぱりご無沙汰である.ある日担当のプロデューサーから,豪太が以前出した企画をやってみることになったから,香川にシナリオハンティングをしてシナリオを上げろと指示が出る.また以前書いたシナリオの映画化が決定して近々撮影に入ることも知らされる.しかしまだ金は出ない.
豪太はチカを説得し,家族旅行を兼ねて香川まで出かけることにする.運転免許もなくワープロすら打てない豪太は,必死にチカを説得し,何とか旅立つことに成功するが….
チカとのセックス以外ほとんど何も考えていない豪太,酒好きで肺腑を抉るような罵倒を好むチカ,両親の不仲に気をもみながら元気いっぱいのアキの3人の珍道中.あらすじを読むと見ることをためらうような映画だが,濱田岳と水川あさみの好演で好感の持てる展開.アキを演じる子役も素敵だ.
旅の目的は結局達せられず,それでも旧友と会ってすっかりくつろいだチカは豪太と良い雰囲気になるのだが, 最後に更なる不運が知らされる.呆然と川岸を歩き泣き始める一家3人のシーンには,思わずもらい泣き(感動まではしない).
映画の顛末は敢えて明らかにしないが,見た後はほっこりする映画.まあ,この映画の監督の自伝的映画だというから,豪太もいずれは成功するのだろうなという期待は持てる.という訳で見て損は無し.
★★★☆(★5個が満点)
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