独断的映画感想文:プルートで朝食を
日記:2022年1月某日
映画「プルートで朝食を」を見る.
2005年.監督:ニール・ジョーダン.
出演:キリアン・マーフィ(パトリック・“キトゥン”・ブレイデン),リーアム・ニーソン(リーアム神父),ルース・ネッガ(チャーリー),ローレンス・キンラン(アーウィン),スティーヴン・レイ(バーティ・ヴォーン),ブレンダン・グリーソン(ジョン・ジョー・ケニー),ギャヴィン・フライデー(ビリー・ハチェット),イアン・ハート(PC・ウォリス),エヴァ・バーシッスル(アイリー・バーギン).
北アイルランドに隣接するアイルランド・タイリーリンに生まれたパトリック.母は牧師・リーアム神父に手を付けられた家政婦のアイリーで,彼女は生まれたばかりのパトリックを牧師館の玄関に捨てロンドンへ去る.子どものころから美しいものがすき,女装にふけるパトリックは変わり者とみなされるが,親友もできる.しかし性転換の希望を隠さないパトリックは,学校からも養家からも締め出され遂に家出,IRAシンパのバンドリーダーと暮らしたりと遍歴するが,実母がいるというロンドンに向かう….
1970年代の物語,アイルランドではIRA(アイルランド共和国軍)の反英闘争が激しい時代.パトリックも親友をIRAのテロで失ったり,自身がIRAと誤認されてロンドン警察のきつい取り調べを受けたり,只きらびやかな女装にふけるだけではない,パトリックの厳しい人生が描かれる.最終的にはパトリックは未婚の母となった親友・チャーリーと共に生きていくのだが,ラストシーンでは一本筋の通った青年となったパトリックが感じられ,感銘的.明るいパトリックのキャラクターも,冒頭から轟く「シュガー・ベイビー・ラブ」他のこの時代のポップスも,魅力的.
★★★☆(★5個が満点).
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