独断的映画感想文:AVA/エヴァ
日記:2022年8月某日
映画「AVA/エヴァ」を見る.
2020年.監督:テイト・テイラー.
出演:エヴァ・フォークナー(ジェシカ・チャステイン),サイモン(コリン・ファレル),ボビー(ジーナ・デイヴィス),マイケル(コモン),デューク(ジョン・マルコヴィッチ),ギュンター(クリストファー・ドミグ),トニ(ジョアン・チェン),カミーユ(ダイアナ・シルバーズ),ジュディ(ジェス・ワイクスラー).
映画の冒頭,財界の大物を空港に迎える女性運転手.その車を追うこれも女性のライダー.客は運転手に誘いをかける.森の中に停車し後部座席に移る運転手.銃を構え,殺されるような何をしたのかと問い,射殺.女性ライダーも近くにバイクを停め,その顛末を盗聴マイクで記録する….運転手は暗殺組織に属するエヴァ,ボストンに飛びバーを訪れる.そこでライブをしている女性ジュディは彼女の妹,しかし8年前忽然と姿を消し,半年ごとの電話以外連絡のなかったエヴァにジュディは冷たく,またかってのエヴァの恋人マイケルは今ジュディの恋人だ.母親は狭心症で入院中,母を見舞うがやはり会話は途切れがち.
エヴァは続いてサウジアラビアへ,ここでドイツの武官を自然死に見せかけて殺す仕事,しかし途中でエヴァの身分はばれ,暗殺は完了するものの衛兵とのすさまじい銃撃戦となる.辛うじて脱出したエヴァは,暗殺指令の管理官デュークと会う.エヴァに伝えられた情報に誤りがあったと言い,責任は自分にあると語るデューク,組織の中で唯一父親のような存在であるデュークをエヴァは信じる.ボストンに戻り母親やジュディと再会するエヴァ,しかし彼女を暗殺者が襲う….
デュークはエヴァを庇っていたが,自分の娘にエヴァの現場を盗聴させた上級の管理者サイモンは,標的に話しかけるエヴァは危険と判断し,デュークに隠してエヴァの暗殺指令を出していた.それに気づいたデュークとサイモンの闘いへと物語は進展していく.一方,エヴァと両親との確執,8年前にエヴァが家を出て軍に入った理由,ジュディやマイケルとの関係も徐々に解き明かされていく.
すさまじい殺人能力を持ちながらも,常に不安な表情を隠せないエヴァ,かっては酒とクスリにおぼれていた彼女は,結局どこに向かっていくのか.心の傷を抱えた殺人マシンを演じるジェシカ・チャステインが魅力的.ジョン・マルコヴィッチとコリン・ファレル両俳優もいい感じで,結構な年なのに死闘を繰り広げる両者に拍手.物語が詰め込んである割には尺は短く,やや後半とっ散らかった感じはあったが,ジェシカの魅力は一見の価値あり.
★★★(★5個が満点).
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