独断的映画感想文:ドリームプラン
日記:2023年7月某日
映画「ドリームプラン」を見る.
2022年.監督:レイナルド・マーカス・グリーン.
出演:ウィル・スミス(リチャード・ウィリアムズ),アーンジャニュー・エリス(オラシーン・ウィリアムズ),サナイヤ・シドニー(ビーナス・ウィリアムズ),デミ・シングルトン(セリーナ・ウィリアムズ),トニー・ゴールドウィン(ポール・コーエン),ジョン・バーンサル(リック・メイシー).
テニス界を席巻したビーナス,セリーヌのウィリアムズ姉妹を育てた父:リチャードを描く映画.リチャードは2度目の妻オラシーンとの間の子をプロテニスプレイヤーに育てようと,プランを練り独学でテニスを学ぶ.リチャードのコーチのもと公共施設で練習する日々,しかしその指導も限界に来る.
様々なコーチのもとに売り込みを図るリチャード,あるチャンスに直接見て貰えた有名コーチ:ポール・コーエンは,姉妹の実力を認め無料での指導を了承,しかし指導は一人だけということになる.リチャードはビーナスの受ける指導をビデオ撮りし,セリーヌもそれを見て猛練習,二人はジュニア大会に出場して驚異的な成績を収める.これを見て彼女たちを丸抱えで面倒見ようというエージェントが訪問してくるが,リチャードは断り,彼らを紹介したポール・コーエンとも縁を切る….
リチャードは新たにリック・メイシーと契約を交わし,無料でコーチする代わりに将来の稼ぎの15%を提供するという条件で,家族全体をフロリダのメイシーのアカデミーで面倒を見ることとした.姉妹は指導を受け力をつける.リックはジュニア大会への出場を勧めるが,リチャードは教育を優先しそれに応じない.
3年間待ってビーナス自身が試合を渇望するようになり,ついにビーナスは14歳でプロデビューを果たす.ビーナスは2戦目で世界王者アランチャ・サンチェス・ビカリオに敗れ失意に沈むが,コートの外には彼女を支持する多くの若者が待っていた….
リチャードの強烈な個性は圧倒的だが,同時に姉妹をはじめ家族への愛情あふれる心情が描かれ感銘的である.特にウィル・スミス,サナイヤ・シドニーの演技を始めリチャード一家を演じる俳優たちが素晴らしい.リチャードとビーナス,リチャードとセリーナがそれぞれ心を通わす会話シーンには涙を禁じ得なかった.見て損はなし.なお,原題は「King Richard」,洒落が効いている.
★★★★(★5個が満点).
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