« 独断的映画感想文:峠 最後のサムライ | トップページ | 独断的映画感想文:ゴヤの名画と優しい泥棒 »

2023/08/02

独断的映画感想文:アデル、ブルーは熱い色

日記:2023年8月某日
映画「アデル、ブルーは熱い色」を見る.1_20230805173801
2013年.監督:アブデラティフ・ケシシュ.
出演:アデル・エグザルコプロス(アデル),レア・セドゥ(エマ),サリム・ケシュシュ(サミール),モナ・ヴァルラヴェン(リーズ),ジェレミー・ラウールト(トマ),アルマ・ホドロフスキー(ベアトリス),バンジャマン・シクスー(アントワーヌ).3_20230805173801
アデルは文学を学ぶ教員志望の高校2年生.仲間に乗せられるまま上級生のトマと付き合うが,なんとなく違和感があって別れることにする.街で見かけた青く髪を染めた女性と,級友ヴァレンティンに連れていかれたゲイバーで会ったアデル.その女性エマは美術学校の4年生,アデルはエマと付き合い始め彼女に夢中になった….5_20230805173901
アデルとエマの恋愛物語.二人がレズビアンということ以外は,きわめてオーソドックスな恋愛ドラマで,主演2人の好演もあって誠に見応えあり.2_20230805173801
アデルは男の子ともエマとも寝るし,ゲイバーに行き酒を飲み,街頭デモにも参加するが,フランスの女の子としてはごく普通の子らしい.子どもが好きで教員を目指し実習にも励むごく堅実な女性だ.一方エマは画家として一本立ちを目指し,周囲は芸術家が取り巻く.エマと同棲したアデルがホームパーティーのため献身的に働くシーンは,エマとアデルの立場の違いを示唆しているようだ.4_20230805173801
食欲も性欲も旺盛な健康的なアデルだが,エマの反応にすぐ涙ぐんでしまう一面もある.それを演じるアデル・エグザルコプロスが愛らしい.一方,抜けるような笑顔と沈鬱な虚無感を併せ持ち,透明な美貌が印象的なエマ,演じるレア・セドゥが何とも魅力的だ.二人の魅力を丁寧に拾っていくカメラも素敵.
3時間の長編だが,最後まで間断することろなく楽しめた.邦題には若干違和感あり.原題は「アデルの人生」.
★★★★(★5個が満点).
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
ブログランキング・にほんブログ村へ
人気ブログランキングへ


« 独断的映画感想文:峠 最後のサムライ | トップページ | 独断的映画感想文:ゴヤの名画と優しい泥棒 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 独断的映画感想文:峠 最後のサムライ | トップページ | 独断的映画感想文:ゴヤの名画と優しい泥棒 »