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2024/05/14

独断的映画感想文:ミスター・ロンリー

日記:2024年5月某日
映画「ミスター・ロンリー」を見る.1_20240516111601
2007年.監督:ハーモニー・コリン.
出演:ディエゴ・ルナ(マイケル),サマンサ・モートン(マリリン),ドニ・ラヴァン(チャップリン),ヴェルナー・ヘルツォーク(神父),レオス・カラックス(レナード).
マイケルはマイケル・ジャクソンのモノマネで生きている男,パリで大道芸をしたり養老院を訪問したりして糊口をしのぐ.ある日出会ったやはりマリリン・モンローのモノマネで生きているマリリンに誘われ,スコットランドの古城を訪れる.そこではマリリンの夫:チャップリンを始めリンカーン大統領やローマ法王,ジェームズ・ディーンや三馬鹿大将ほかのモノマネ芸人たちが集団で暮らしていた.
彼らは地上最大のショーと銘打った自主公演を実現しようと準備をしていた.彼らの生活はお気楽に見え,マリリンに恋したマイケルはその古城で暮らすが,やがて公演が幕を開けることになった….3_20240516111601
自分ではないものに依拠してしか生きられない人々の群れに加わったマイケルの,自分探しの日々を描く寓話的映画.一種独特の雰囲気を持つ映画で,ボビー・ヴィントンの「ミスター・ロンリー」をフルコーラスで流す冒頭のシーン(マイケルがミニバイクでコースを走り回る)から,徐々に引き込まれていく.2_20240516111601
途中で何回か挿入される,アフリカの修道女たちの「奇跡」を描く映像も,終盤の悲劇の中にその一部として収斂されていく流れに共感できる.皆と別れパリに戻ったマイケルが,ショーの面々と想像の中で語り合う最後のシーンが感銘的.映画らしさを存分に味わえる映画.
★★★★(★5個が満点).
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