独断的映画感想文:マークスマン
日記:2024年8月某日
映画「マークスマン」を見る.
2021年.監督:ロバート・ロレンツ.
出演:リーアム・ニーソン(ジム),キャサリン・ウィニック(サラ),フアン・パブロ・ラバ(マウリシオ),テレサ・ルイス(ローサ),ジェイコブ・ペレス(ミゲル).
メキシコ国境で牧場を経営するジム,妻は癌で亡くなり,医療費で背負った借金のため彼は牧場を失う瀬戸際にある.ある日ジムは国境付近でメキシコから逃亡してきた母子と遭遇,母子を追ってきた麻薬カルテルの組織と銃撃戦になる.組織の1名は倒したが母親も銃弾を受け,11歳のミゲルを彼に託して亡くなる.
母親はジムに大金を渡したが,その金は彼女の兄弟が組織から持ち逃げした金だった.組織はその金を追ってジムとミゲルの行方を捜す.ミゲルをメキシコに送還するという国境警備隊の決定に組織の影響を感じたジムは,ミゲルを連れ出し母親の依頼通りシカゴの親族まで送ることにする.ポンコツトラックにミゲルと愛犬のジャクソンを乗せ,彼らの旅が始まる.一方組織はジムの家を突き止め放火,更にジムのカード利用履歴を得て追跡を開始する….
ジムは元海兵隊の狙撃手,ベトナム戦争に2度従軍したことがある,という設定.監督はクリント・イーストウッドの助監督やプロデューサーを長年務めた人,本作はクリント・イーストウッドの作品「クライ・マッチョ」と設定が似ている(ポンコツトラックが途中でぶっ壊れる点まで同じ).
主演がリーアム・ニーソンなので容赦のない殺人の応酬があるが,さすがにリタイアした老人なのでもっぱらジムは狙撃で闘い,アクションシーンは最後のマウリシオとの対決のみ.更にジムは超人的なプロフェッショナルではないから,ミゲルとも何度も喧嘩はするし考えもくるくる変わる.そのようなジムの人間臭さが本作の魅力でもあり,それだけに愛犬との別れのシーンやラストシーンの哀切さが,心に残る.見て損はなし.
★★★☆(★5個が満点).
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