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2025/02/17

独断的映画感想文:唄う六人の女

日記:2025年2月某日
映画「唄う六人の女」を見る.1_20250221184601
2023年.監督:石橋義正.
出演:竹野内豊(萱島),山田孝之(宇和島),水川あさみ(刺す女),アオイヤマダ(濡れる女),服部樹咲(撒き散らす女),萩原みのり(牙を剥く女),桃果(見つめる女),武田玲奈(包み込む女),大西信満,津田寛治,白川和子,竹中直人.4_20250221184601
萱嶋は恋人と暮らすカメラマン,幼い時に離婚で別れた父の訃報が届く.山中の実家では不動産屋が待っていて,彼らの勧めるまま萱嶋は父の家屋敷の売却契約に応じる.その帰路,不動産ブローカーの宇和島の運転する車で送られる途中,落石事故に遭遇する二人,気が付くと萱嶋は縛られ古い民家に寝かされていた.時折現れ無言のまま食事を出したりする6人の女たち,彼らが何者なのか皆目見当がつかない.隙を見て脱出した萱嶋は,同じく縛られ逆さづりにされていた宇和島を発見して,共に逃げ出す.しかし森の中をどれだけ歩いても元のところに戻ったり,どうしても麓にたどり着くことができない.そのうちに萱嶋は,宇和島が不動産売買に際し,何か隠していたことに気が付く….2_20250221184601
萱嶋と宇和島の扱いの差を見ても,明白に萱嶋=善玉・宇和島=悪玉であり,宇和島自身もその悪党ぶりをすぐに発揮する.6人の女たちの正体もだんだんわかってくるが,物語の着地点はどこか?混沌としたまま映画は終盤へ.
この映画はファンタジーと考えられるが,その割に血生臭い描写が多く,観客にとっては落ち着きが悪い.物語にも相当難があって,そもそも萱嶋の両親がなぜ離婚したかも一切不明,エピローグもあまりに唐突な内容で受けいれ難い.題名に「唄う」とあるが,彼女らは口も利かないし唄うことも一切ない.3_20250221184601
但し6人の女たちそれぞれが森の精霊だということは判るし,彼女たちの魅力はそれなりに楽しめる.自然の映像も美しい.しかし映画としては未完性,穴だらけの作品.5_20250221184601
★☆(★5個が満点)
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