独断的映画感想文:鉄道員 ぽっぽや
日記:2025年7月某日
映画「鉄道員 ぽっぽや」を見る.
1999年.監督:降旗康男,撮影:木村大作.
出演:高倉健(佐藤乙松),小林稔侍(杉浦仙次),大竹しのぶ(佐藤静枝),広末涼子(佐藤雪子),奈良岡朋子(加藤ムネ),田中好子(杉浦明子),安藤政信(吉岡敏行),志村けん(吉岡肇),吉岡秀隆(杉浦秀男).
北海道を舞台とする物語.佐藤乙松は,盟友杉浦仙次と共に,機関助手(釜焚き)からたたき上げ,機関手を経て今は幌舞駅の駅長を務める.幌舞はかっては炭鉱町で石炭列車が往来したが,閉山後の今は町もさびれ,本数も少ない幌舞線の終点を乙松が始発から終着まで一人で守る.
乙松の妻静江は病弱でなかなか子どもに恵まれなかったが,17年目にようやく雪子を授かった.しかし雪子は生後2カ月で病死,静枝もその後病気で亡くなった.乙松は駅を離れられず,いずれの時も最期を看取れなかった.仙次は幌舞線の始点・美寄駅長,定年後は関連企業への就職が決まっている.仙次は乙松の定年後を心配するが,乙松は自分は鉄道員以外のことはできないと取り合わない.幌舞線の廃線が決まり,乙松の退職も迫るある日,駅に不思議な少女が現れる….
高倉健主演映画の傑作の一つ,佐藤乙松の幌舞駅での最後の数日を,過去の追憶を織り交ぜて描く.舞台はほとんど幌舞駅と駅前のだるま食堂が中心だが,北海道の山河を背景に走る列車キハ40の映像が随所に挿入され,特に冬季の雪原を走る姿は感銘的だ.実直な乙松の駅長勤務の描写の中,喜び・哀しみのそれまでの人生が振り返られる.
寡黙で涙を見せることさえ控えめな乙松を演じる高倉健が素敵だ.小林稔侍,大竹しのぶも好演.特に終盤の広末涼子と高倉健のシーンには,涙を禁じ得ない.広末涼子にはやはり特別な輝きがある.奥田民生作詞・坂本龍一作曲の主題歌も素晴らしい.数十年ぶりに見たがやはり色褪せない映画だ.
★★★★(★5個が満点).
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