2018/12/13

独断的映画感想文:リトル・フォレスト 夏・秋

日記:2018年12月某日
映画「リトル・フォレスト 夏・秋」を見る.1_2
2014年.監督:森淳一.
出演:橋本愛(いち子),三浦貴大(ユウ太),松岡茉優(キッコ),温水洋一(シゲユキ),桐島かれん(福子).
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いち子は東北の山奥,小森という集落に暮らしている.集落に商店はなく,役場のある町の中心地に商店が幾つかあるが,そこまで自転車の下り道で30分.帰りはどのくらいかかるのか.
田圃と森と沢に囲まれた一軒家に一人暮らすいち子は,半ば自給自足の農業生活を送っている.
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二人で暮らしていた母は5年前に出て行った.いち子も一時都会で男と暮らしたが,破綻して戻ってきた.
今は幼馴染みのキッコやユウタ,キッコのおばあちゃんと付き合いながら,日々を送っている.
映画は移ろう季節を追いながら,季節毎に得られる自然の恵みを料理し,お皿に載せて頂くまでを詳細に描いていく.
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こう書けば今どきの田舎暮らしのテレビ番組の様だが,合鴨を絞めて毛をむしり解体して頂くところまで詳細に描くカメラは,やはり映画.またゆっくりながら物語は少しずつ動いている.
映画はこの巻で夏・秋を連続上映し,冬・春で4部作が完了する.5_2
とにかく映像は美しい.冒頭の大木の梢に静止していたアオサギがふわりと飛び立つシーンだけで,魅了されてしまう.
★★★☆(★5個が満点)
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独断的映画感想文:希望のかなた

日記:2018年12月某日
映画「希望のかなた」を見る.1
2017年.監督,製作,脚本:アキ・カウリスマキ.
出演:シェルワン・ハジ(カーリド),サカリ・クオスマネン(ヴィクストロム),シーモン・フセイン・アル=バズーン(マズダック),カイヤ・パカリネン(ヴィクストロムの妻),ニロズ・ハジ(ミリアム),イルッカ・コイヴラ(カラムニウス),ヤンネ・フーティアイネン(ニュルヒネン),ヌップ・コイヴ(ミルヤ),カティ・オウティネン(洋品店の女店主),マリア・ヤンヴェンヘルミ(収容施設の女性).2
映画の冒頭,貨物船の積荷の石炭の山から,小柄な男・カリードが這いだしてくる.カリードは上陸して身だしなみを整えると,警察に出頭し難民申請を行う.
カリードはシリアのアレッポで家を空爆され,妹以外の家族は全員死んだ.妹とトルコに逃れ幾つもの国境を越えてきたが,途中で妹とはぐれてしまう.フィンランドで仕事を見つけ,妹を探したいと言う.
3
カリードは難民宿舎で暮らすが,審査の結果は強制送還だった.カリードは強制送還直前に,難民宿舎の担当者の手引で脱走する.
一方,洋品卸商のヴィクストロムは,酒浸りの妻に愛想を尽かし家を出る.仕事にも行き詰まった彼は,ポーカーの大勝負で得た金を元手に古いレストランを従業員ごと買い,レストランのオーナーとなる.
4
或る日レストランの敷地で野宿していたカリードと出会ったヴィクストロムは,カリードを雇い入れ,偽造の身分証を世話してやる.居場所の見つかったカリードは妹の行方を必死に探すが….
フィンランド社会で苦闘する難民カリードの姿を,役人・警察・極右と一般市民等の対応を対比的に描きながら語っていく.
5
と言ってもカウリスマキ流のユーモアにくるまれ,素敵な仕上がり.客寄せのためにわかスシ店を開店するエピソードが傑作.俳優の演技が素っ気なく,寓話的な雰囲気を醸し出す.トランプの怒号にはこういう雰囲気で応えるのが文明的かも知れない.
昔のスエーデンのバンド:スプートニクスに似た,フィンランド・バンドの音楽も随所に挿入されて楽しい.
★★★★(★5個が満点)
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2018/12/08

独断的映画感想文:スター・ウォーズ/最後のジェダイ

日記:2018年11月某日
映画「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」を見る.1_4
2017年.監督:ライアン・ジョンソン.
出演:マーク・ハミル(ルーク・スカイウォーカー),キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ),アダム・ドライヴァー(カイロ・レン),デイジー・リドリー(レイ),ジョン・ボイエガ(フィン),オスカー・アイザック(ポー・ダメロン),アンディ・サーキス(最高指導者スノーク),ルピタ・ニョンゴ(マズ・カナタ),ドーナル・グリーソン(ハックス将軍),アンソニー・ダニエル(C3PO),グウェンドリン・クリスティー(キャプテン・ファズマ),ケリー・マリー・トラン(ローズ),ローラ・ダーン(アミリン・ホルドー中将),ヨーナス・スオタモ(チューバッカ),ジミー・ヴィー(R2-D2),ベニチオ・デル・トロ(DJ).
前作で遂にルーク・スカイウォーカーの居場所をき止めたレイ,ところがルークは再びジェダイとして参戦することを拒否する.しかしレイの中にジェダイの素質を見たルークは,レイに3つの教えを授けるのだった.
一方,レイア姫率いるレジスタンスは,ハックス将軍率いる艦隊の急襲を受け辛くも脱出するが,壊滅的な打撃を受ける.冒険主義的な突撃で敵戦艦ドレッドノートを破壊するきっかけを作ったポーは,しかし爆撃部隊壊滅の責任を問われ降格される.2_3
亜空間をジャンプしたレジスタンスの艦隊をハックスの艦隊が追尾してくる.フィンは敵艦隊に潜入し追尾装置の破壊を企むが,その為には敵艦隊に侵入するコード破りの技術が必要だった.フィン達はその技術を持つDJを捜しに惑星カントニカに向かうが….
150分を超える長尺の本作,レイの活動,フィンの活動,ポーとレジスタンス本隊の活動が交錯し,物語は極めて複雑.更にレイがジェダイへの道を歩むのか,カイロ・レン(=ベン・ソロ)が本当にダーク・サイドに落ちることになるのか,この辺りも複雑な展開を遂げる.3_4
本作は単独で見た場合は何がなにやら全く判らないという意味で,筋は判らなくても映画は楽しめたという従来のスターウォースに比べ,評価は低くならざるを得ない.
更にレジスタンスは十数名の残党が残るのみである.統合の象徴たるレイア姫(を演じるキャリー・フィッシャー)は死んだ.第3部では如何なる奇手をもって大団円とするのか,はてさて.
★★★(★5個が満点)
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独断的映画感想文:ボヘミアン・ラプソディ

日記:2018年11月某日
映画「ボヘミアン・ラプソディ」を見る.1_3
2018年.監督:ブライアン・シンガー.
演:ラミ・マレック(フレディ・マーキュリー),ルーシー・ボーイントン(メアリー・オースティン),グウィリム・リー(ブライアン・メイ),ベン・ハーディ(ロジャー・テイラー),ジョセフ・マッゼロ(ジョン・ディーコン).2_2
ロックグループ・クィーンのリード・ヴォーカル:フレディ・マーキュリーの物語.1973年のデビュー前から1985年のライブエイドでのパフォーマンスまでを描く.
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映画では1985年のライブエイド直前にはクィーンは崩壊,フレディ・マーキュリーは既にAIDSを発症しており,自分の死を意識したフレディがライブエイドのために他のメンバーとの間を修復した様に描かれている.この物語が事実に基づくかどうかは,自分にはよく判らない.また映画では,フレディの出自,家族との関係,性的嗜好,メンバーとの関係はいずれも深く掘り下げられてはいない.4_2
しかしまあそれは実はどうでも良いことだ.この映画はそういうことを深く掘り下げるドラマではなく,クィーン自身による,フレディとクィーンの神話であり伝説であるのだから.
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観客は彼等が如何に独創的にその音楽を作り出し,如何にそれが成功していったかを見るだろう.そしてフレディの光と影,紆余曲折,有為転変の後に,ライブエイドで最高の21分間のパフォーマンスを演じることを見るだろう.その喜びは,何ものにも替え難い.この映画の素晴らしさはここにあり,その点に文句は無し.
★★★★(★5個が満点)
蛇足:映画の終盤,ライブエイドの楽屋にクィーンの面々が入る時,舞台からダイアー・ストレイツが演奏するやはりこのライブの名演「悲しきサルタン」が,バックに流れている.これも懐かしかった.
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独断的映画感想文:日日是好日(にちにちこれこうじつ)

日記:2018年11月某日
映画「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」を見る.1_2
2018年.監督:大森立嗣.
出演:黒木華(典子),樹木希林(武田先生),多部未華子(美智子),原田麻由(田所),川村紗也(早苗),滝沢恵(由美子),山下美月(ひとみ),郡山冬果(郡山冬果),岡本智礼(典子の弟),鶴田真由(雪野),鶴見辰吾(典子の父).
典子は大学2年生,真面目で理屈っぽく不器用.ふとしたことから従兄弟の美智子とお茶を習い始める.4
お茶の師匠の武田先生は近くの大きな家に一人で住む.始めの日から袱紗さばきをみっちり仕込まれ,途惑う二人.お茶は理屈でなく形を身につけることから,と武田先生は言う.
何時しか1年2年と続けていく二人だった….5
美智子が実家に帰って結婚・出産しても一人でお茶を続けていく典子.いつか後輩も出来るが,不器用な先輩であることは変わらない.
しかし静かな茶室に通ううちに茶釜の湯の音と水の音が違うことに気付いたり,掛け軸の意味がふと判ったりする.映画は大きなドラマの展開を描く訳ではなく(登場人物に恋愛やら失恋やらがない訳ではないが),只ひたすら武田先生のお稽古の進展と美智子の心の変化を描いていく.
3_2
四季の移りを描くカメラや,水音,蝉の声,鳥の鳴き声を拾っていく音響が素晴らしい.俳優では亡くなって間もない樹木希林の登場がうれしく,存在感は圧倒的.黒木華はいつも通りの達者な演技.父娘の情愛を演じた鶴見辰吾が良かった.
6
見て損はなし.
★★★★(★5個が満点)
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独断的映画感想文:三度目の殺人

日記:2018年11月某日
映画「三度目の殺人」を見る.1
2017年.監督:是枝裕和.
出演:福山雅治(重盛朋章),広瀬すず(山中咲江),満島真之介(川島輝),市川実日子(篠原一葵),松岡依都美(服部亜紀子),蒔田彩珠(重盛結花),井上肇(小野稔亮),橋爪功(重盛彰久),斉藤由貴(山中美津江),吉田鋼太郎(摂津大輔),役所広司(三隅高司).
冒頭,三隈高司の殺人シーン,被害者を後から殴り倒し,殺人後灯油をかけて焼く.
辣腕弁護士・重盛朋章は同期の摂津から頼み込まれ,殺人犯三隈高司の国選弁護を引き受ける.三隈は殺人自体は認めているものの,供述がころころ変わり摂津は弁護方針を立てられないでいた.
重盛の父はかって裁判官だった時三隈の最初の強盗殺人事件を担当しており,その判決によって三隈は30年間服役し,出所して間もない状況だった.
三隈の事件を当時捜査した警察官も三隈の供述がころころ変わったことを指摘し,空っぽの器の様な男だったと語る.
3
このままでは死刑を免れないため,重盛は何とか無期懲役に持ち込むべく調査を重ねるが,三隈と被害者の娘・咲江との間に,意外な接点のあることが判明する….
ミステリーではあるが,謎解きが完了したとは言い難い.様々な可能性が錯綜したまま,有罪判決が出て映画は終わってしまう.
重盛自身は,今回の事件は咲江を守るために行われ,また咲江を守るために三隈は自らに不利な主張を敢えて行ったと考えるが,果たしてそうか.そもそも強盗殺人で30年間服役していた男が何故そのような行動を取るのか.2
映画の中盤では冒頭の殺人シーンが再び挿入されるが,今回は三隈と共に咲江も殺人に参加している.この場面は誰の想像シーンなのか.
役所広司の,掴み所のない三隈の供述演技もうますぎて,三隈自身の人柄も掴めないままだ.むしろ監督は,何も真実が判らないまま死刑判決が平然と出される,日本の裁判制度の現状を描いたのかも知れない.映画としての成功・不成功が今ひとつ明確でない.
★★★(★5個が満点)
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2018/11/18

独断的映画感想文:ザ・サークル

日記:2018年11月某日
映画「ザ・サークル」を見る.1
2017年.監督:ジェームズ・ポンソルト.
出演:エマ・ワトソン(メイ・ホランド),トム・ハンクス(イーモン・ベイリー),ジョン・ボイエガ(タイ・ラフィート),カレン・ギラン(アニー・アラートン),エラー・コルトレーン(マーサー),パットン・オズワルト(トム),グレン・ヘドリー(ボニー),ビル・パクストン(ビニー).2
難病の父を抱え,水道会社のコールセンター勤務でくすぶっていたメイは,友人アニーの誘いでSNSの大手会社「サークル」の面接を受ける.無事合格したメイは仕事は相変わらずコールセンター業務だが,完備した福利厚生や,フレンドリーな従業員関係に気分一新,溌剌と仕事に励む.3
一方サークルは従業員に自身の生活を週末も含め全面的にSNS上にアップする様求め,それに応えたメイは思わぬ事件で幼馴染みのマーサを傷つけてしまう.失意のメイはカヤックで夜の海にこぎ出し遭難するが,SNSユーザーの通報で救助される.
4
この件を社内集会で告白したメイは,新たに開発された超小型カメラ:シーチェインジを装着して自らの全生活を公開すると宣言する.この結果フォロワーは一千万を超え,メイは一躍寵児となりトップ会議にも出席できる様になるが….
5
個人が自ら望んで明るい監視社会に組み込まれていく現状を描く,風刺映画.
大物俳優が出ているが,内容にはB級感がある.政治社会との関係にはリアルさが感じられないし,物語のラストでメイの今後とサークルがどうなるかは曖昧で,いささか中途半端.良い素材を扱ったとは思うのだが.
★★★(★5個が満点)
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2018/11/08

独断的映画感想文:六月燈の三姉妹

日記:2018年10月某日
映画「六月燈の三姉妹」を見る.0
2013年.監督:佐々部清.
出演:吹石一恵(平川奈美江),吉田羊(中薗静江),徳永えり(中薗栄),津田寛治(平川徹),市毛良枝(中薗惠子),西田聖志郎(有馬眞平),井上順(阿久根紀夫).
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鹿児島のとあるシャッター街になりかかりの商店街,和菓子屋「とら屋」では売り上げ回復のため,六月燈に新製品を売り出そうと躍起になっていた.
六月燈は旧薩摩藩領の寺社で旧暦6月に開催されるお祭りである.
とら屋は母・惠子が前夫と離婚後再婚した職人・眞平と,離婚しているが同居している.前夫との長女・静恵は出戻りで家業を手伝い,次女・奈美江は離婚届に判を押して東京から戻ってきている.
2
眞平との間に出来た三女・栄は結婚直前に婚約を破棄し,今は妻子ある男と不倫関係にある.
そこに東京から奈美江の夫・徹がやって来た.徹は奈美江と何とかよりを戻そうと懇願するが,一家はそれどころではなく,新製品「かるキャン」の仕上げに徹にも手伝わせ必死で立ち向かう….3
ちょっと極端な設定のラブコメといった本作,鹿児島の風情,人々の姿が良く描けていて楽しい.
とら屋の各メンバーも人生経験豊富(?)なだけあって会話のやり取りも面白く,シャッター街寸前と言いながらのんびりして穏やかな商店街の人々との交流も気持ちが良い.
徹が都城出身で方言が基本一緒なのに,前夫のもとで育った奈美江だけが東京弁だというギャグも有効に機能している.
4
ほのぼのしみじみしてハッピーエンドという,日本映画の王道を行く本作,お勧めです.
★★★☆(★5個が満点)
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独断的映画感想文:光 2017・河瀬直美監督

日記:2018年10月某日
映画「(2017・河瀬直美監督)」を見る.20171_2
2017年.監督:河瀬直美.
出演:永瀬正敏(中森雅哉),水崎綾女(尾崎美佐子),神野三鈴(智子/時枝),小市慢太郎(明俊),藤竜也(北林/重三).
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美佐子は,ある映画の音声ガイドの作成を担当している.
視覚障害者に試作を何度もモニターしてもらうが,その評価は厳しい.特にラストシーン,「重三」と「時枝」の海辺のシーンは,中森から辛辣な指摘を繰り返し受ける.
美佐子は感情的に反発するが,上司の智子は中森の言葉に向き合う様,美佐子を指導する.20174_2
中森は天才的カメラマンだったが視力が低下,現在は視野に残った僅かな視界を通じ,拡大読書器や読み上げソフトの助けで意思疎通を確保している.
美佐子は智子の指示で中森の自宅に届け物をし,次第に中森と交流を重ねる様になる.中森の写真集にあった夕日の写真が,自分の実家の近くから撮ったものと気づき,一度共にその現場に行こうと約束する.
しかしある日遂に中森は完全に失明する….
20175_2
中森の失明への過程,美佐子の音声ガイドへの取り組み,二人の交流の進展が織りなして語られる物語.映画は緊張感強く,淡々とした展開ながら一気に最後まで見通した.
河瀬監督特有の,風のざわめきを伴った樹々や,野山の風景が美しい.
永瀬正敏・水崎綾女が好演,神野三鈴も素晴らしかった.映画のラスト,新たな光を得て歩き出す中森・成長した美佐子の姿に感銘を受ける.20176
完成した音声ガイドの試写会で,ガイドを朗読する樹木希林の声も印象的だった.見て損はなし.
★★★★(★5個が満点)
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独断的映画感想文:光 2017年大森立嗣監督

日記:2018年10月某日
映画「」を見る.20171
2017年.監督:大森立嗣.
出演:井浦新(黒川信之),瑛太(輔(たすく)),長谷川京子(篠浦未喜),橋本マナミ(黒川南海子),梅沢昌代(山内),南果歩(小野),平田満(洋一).
20172
離島の中学生・信之は同級生・未喜と恋仲,父親のDVに苦しみ信之を兄のように慕う輔(たすく)等と暮らす.
ある日信之は山中で旅行者の男に抱かれていた未喜と遭遇,未喜にこの男を殺してと頼まれた信之は男を殺してしまうが,その場を輔も目撃する.その夜島を津波が襲い,島は殆ど壊滅,見晴台にいた彼等3名は助かったが以降散り散りとなる.
20173
25年後,妻子もあり平穏に暮らす信之,妻南海子は浮気をしているが相手は輔だった.
やがて輔は25年前の殺人現場を撮影した写真をネタに,信之と女優として活躍中の未喜から金を得ようと動き始める….
三浦しおんの小説の映画化だが原作は未読.
20174
井浦新・瑛太の演技はさすがと思わせ,終盤の二人のシーンは迫力があったし,助演の橋本マナミ・南果歩も見応えあった.
映画は特徴ある映像と音楽が印象的だが,全体的には冗長である.長回しが多用されるが,緊張感を欠いているため見て退屈.随所に打ち込まれてくるジェフ・ミルズの音楽も,映画に合っているとは思えない.
20175
島の堕落した暮らしや,人間の業のことを描きたいと推定されるのだが,そこまで物語が煮詰まっていかない.俳優の熱演にもかかわらず,いささか残念な鑑賞結果となった.
★★(★5個が満点)
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