2017/05/31

番外:独断的歌舞伎感想文 團菊祭5月大歌舞伎 夜の部 対面/伽羅先代萩/浅草祭

日記:2017年5月某日
歌舞伎座で「團菊祭5月大歌舞伎 夜の部」を見る.Kabukiza_201705fff_6eed1d26d3b89aad
初代坂東楽善 九代目坂東彦三郎 三代目坂東亀蔵 襲名披露狂言.六代目坂東亀三郎 初舞台.「一、壽曽我対面(ことぶきそがのたいめん) 劇中にて襲名口上申し上げ候」.出演:工藤祐経(菊五郎),曽我五郎(亀三郎改め彦三郎),近江小藤太(亀寿改め坂東亀蔵),八幡三郎(松也),化粧坂少将(梅枝),秦野四郎(竹松),鬼王家臣亀丸(初舞台亀三郎),梶原平次景高(橘太郎),鬼王新左衛門(権十郎),梶原平三景時(家橘),大磯の虎(萬次郎),曽我十郎(時蔵),小林朝比奈(彦三郎改め楽善).「二、伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ) 御殿 床下 対決 刃傷」.出演〈御殿〉:乳人政岡(菊之助),八汐(歌六),沖の井(梅枝),松島(尾上右近),栄御前(魁春).〈床下〉:仁木弾正(海老蔵),荒獅子男之助(松緑).〈対決・刃傷〉:細川勝元(梅玉),山名宗全(友右衛門),大江鬼貫(右之助),黒沢官蔵(九團次),山中鹿之助(廣松),渡辺外記左衛門(市蔵),渡辺民部(右團次),仁木弾正(海老蔵).「戸崎四郎:補綴 三、四変化 弥生の花浅草祭(やよいのはなあさくさまつり) 神功皇后と武内宿禰 三社祭 通人・野暮大尽 石橋」.出演:武内宿禰/悪玉/国侍/獅子の精(松緑),神功皇后/善玉/通人/獅子の精(亀寿改め坂東亀蔵).
対面は彦三郎の口跡音量共に天晴れで,堂々たる舞台.亀蔵も素晴らしかった.楽善の朝比奈は訛りに愛嬌があって楽しい.亀三郎はまだ幼く,づらが重いのか平伏すると丁髷が床についてしまうのが可愛い.菊五郎が流石の貫禄で口上を勤めた.
先代萩はやはり昨年の玉三郎:政岡/菊之助:沖の井に比べると,構成や緊張感が今ひとつ.梅枝や右近の佇まいももう一工夫欲しいところである.海老蔵の弾正は,怪異な雰囲気が良かった.梅玉は快刀乱麻の趣ある台詞が素敵.
最後の浅草祭はこの夜一番の出来.長い舞台だが観客を飽きさせない構成と,松緑・亀蔵の見事な踊りが印象的だった.二人のコンビネーションが良く如何にも楽しげな雰囲気,また最後の石橋での素晴らしい迫力の毛振りがでやんやの喝采となったのも当然と思われる.
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2017/05/09

番外:独断的歌舞伎感想文 4月大歌舞伎 夜の部:傾城反魂香/帯屋/奴道成寺

日記:2017年4月某日
「4月大歌舞伎 夜の部」を見る.Img_20170423_155815a
「近松門左衛門作 一、傾城反魂香(けいせいはんごんこう) 土佐将監閑居の場」.出演:浮世又平後に土佐又平光起(吉右衛門),女房おとく(菊之助),狩野雅楽之助(又五郎),土佐修理之助(錦之助),土佐将監(歌六),将監北の方(東蔵).「二、桂川連理柵(かつらがわれんりのしがらみ) 帯屋」.出演:帯屋長右衛門(藤十郎),信濃屋娘お半/丁稚長吉(壱太郎),義母おとせ(吉弥),隠居繁斎(寿治郎),弟儀兵衛(染五郎),長右衛門女房お絹(扇雀).「三代猿之助四十八撰の内 三、奴道成寺(やっこどうじょうじ)」.出演:白拍子花子実は狂言師左近(猿之助),所化(尾上右近),同(種之助),同(米吉),同(隼人),同(男寅),l同(初舞台龍生).
傾城反魂香は吉右衛門と菊之助の夫婦が新鮮.
菊之助は美人過ぎて,夫の代わりにお愛想を言って愛嬌を振りまくのが,ややとってつけた様だが,情感たっぷり.
吉右衛門は苦悩の後の喜びの爆発が,見ていて胸を打たれる.歌六・東蔵の師匠夫婦も素晴らしい.
又五郎が短い出演で舞台を引き締めた感じ.
帯屋は,元来自分はこういう上方の突っ転ばしが不得意.藤十郎は声が小さく何を言っているのか良く判らない.舅役の寿治郎も藤十郎よりは若いと言っても80才,所作が危なっかしく見ていてハラハラする.
楽しめないうちに,良く判らないまま舞台は終わってしまった.壱太郎は丁稚とお嬢さんの2役でいずれも良い出来.
奴道成寺は猿之助の踊りが素晴らしい.
この人の踊りは日本舞踊の動きをきっちり押さえた上で,どこか現代的な感じを受ける.テンポも良く見ていて気分が晴れ楽しくなる.所化の右近,種之助,米吉,隼人等も良い踊り.
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2017/04/25

番外:独断的歌舞伎感想文 4月大歌舞伎昼の部

日記:2017年4月某日
歌舞伎座で「4月大歌舞伎昼の部」を見る.Kabukiza_201704f3_4e6aca90aac727e0e
中内蝶二 作 今井豊茂 脚本.「一、醍醐の花見(だいごのはなみ)」.出演:豊臣秀吉(鴈治郎),豊臣秀次(松也),大野治長(歌昇),曽呂利新左衛門(萬太郎),淀殿(壱太郎),三條殿(尾上右近),大野治房(種之助),前田利家室まつ(笑三郎),松の丸殿(笑也),石田三成(右團次),義演(門之助),北の政所(扇雀).「二、伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば) 追駈け 地蔵前 二見ヶ浦 油屋 奥庭」.出演:福岡貢(染五郎),仲居万野(猿之助),料理人喜助(松也),油屋お紺(梅枝),油屋お岸(米吉),奴林平(隼人),藍玉屋治郎助(錦一),桑原丈四郎(橘太郎),杉山大蔵(橘三郎),徳島岩次実は藍玉屋北六(桂三),藍玉屋北六実は徳島岩次(由次郎),油屋お鹿(萬次郎),今田万次郎(秀太郎).「三、一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき) 熊谷陣屋」.出演:熊谷次郎直実(幸四郎),源義経(染五郎),熊谷妻相模(猿之助),亀井六郎(宗之助),片岡八郎(竹松),伊勢三郎(男寅),駿河次郎(弘太郎),梶原平次景高(錦吾),堤軍次(松江),藤の方(高麗蔵),白毫弥陀六実は弥平兵衛宗清(左團次).
醍醐の花見は派手やかな踊りの一幕,特に萬太郎・種之助が爽やかで好印象だった.壱太郎は何となくフィギュアスケートの鈴木明子に似ている.
伊勢音頭は染五郎・猿之助が新鮮.この芝居は初見だが,ハッピーエンドに終わるとは夢にも思わず,却って違和感あり.籠釣瓶に比べると緊迫感は劣るという気がする.
熊谷陣屋は幸四郎の魅力が今一つ出なかった.台詞が何を言っているか判らないし.以前にも熊谷陣屋は幸四郎で見ており,吉右衛門でも見たいもの.
演し物はいかにも歌舞伎らしいもので、その点では堪能した.
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2017/04/07

番外:独断的歌舞伎感想文 3月大歌舞伎 昼の部

日記:2017年3月某日
歌舞伎座で「3月大歌舞伎 昼の部を見る.Img_3509_2
「真山青果:作 真山美保:演出 今井豊茂:演出 一、明君行状記(めいくんぎょうじょうき)」.出演:池田光政(梅玉),青地善左衛門(亀三郎),妻ぬい(高麗蔵),弟大五郎(萬太郎),若党林助(橘太郎),木崎某(寿治郎),吉江某(松之助),筒井三之允(松江),磯村甚太夫(権十郎),山内権左衛門(團蔵).「二、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら) 渡海屋 大物浦」.出演:渡海屋銀平実は新中納言知盛(仁左衛門),女房お柳実は典侍の局(時蔵),相模五郎(巳之助),銀平娘お安実は安徳帝(市川右近),入江丹蔵(猿弥),武蔵坊弁慶(彌十郎),源義経(梅玉).「十世坂東三津五郎三回忌追善狂言 三、神楽諷雲井曲毬(かぐらうたくもいのきょくまり) どんつく」.出演:荷持どんつく(巳之助),親方鶴太夫(松緑),若旦那(海老蔵),太鼓打(亀寿),町娘(新悟),子守(尾上右近),太鼓持(秀調),太鼓持(彌十郎),田舎侍(團蔵),芸者(時蔵),白酒売(魁春),門礼者(彦三郎),大工(菊五郎).
「名君行状記」は僕の苦手な真山青果のセリフ劇,洒落臭い台詞の行き交う説教調の舞台だが,これはとにかく梅玉がうまい.
決めつけるところは決めつける,緩急自在な名君の有様が良く表現され素晴らしい.
「碇知盛」は何と言っても仁左衛門が素敵です.渡海屋での銀平・お柳と大物浦での知盛・典侍の局との対比が印象的.巳之助が溌剌,右近の安徳帝がかわいい.
悲劇が終わり一人残った弁慶の法螺貝が哀れである.
「どんつく」は錚々たるお歴々の前で懸命に踊る巳之助に胸が熱くなった.頑張れ巳之助.
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番外:独断的歌舞伎感想文 3月大歌舞伎 夜の部

日記:2017年3月某日
歌舞伎座で「3月大歌舞伎 夜の部」を見る.Img_3497
「双蝶々曲輪日記 一、引窓(ひきまど)」.出演:南与兵衛後に南方十次兵衛(幸四郎),濡髪長五郎(彌十郎),平岡丹平(錦吾),三原伝造(廣太郎),母お幸(右之助),女房お早(魁春).「二、けいせい浜真砂(けいせいはまのまさご) 女五右衛門 南禅寺山門の場」.出演:石川屋真砂路(藤十郎),真柴久吉(仁左衛門).河東節開曲三百年記念「歌舞伎十八番の内 三、助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら) 河東節十寸見会御連中」.出演:花川戸助六(海老蔵),三浦屋揚巻(雀右衛門),くわんぺら門兵衛(歌六),朝顔仙平(男女蔵),通人里暁(亀三郎),三浦屋白玉(梅枝),福山かつぎ(巳之助),傾城八重衣(新悟),同浮橋(尾上右近),同胡蝶(廣松),同愛染(児太郎),男伊達山谷弥吉(宗之助),同 田甫富松(男寅),文使い番新白菊(歌女之丞),奴奈良平(九團次),国侍利金太(市蔵),遣手お辰(家橘),三浦屋女房お京(友右衛門),曽我満江(秀太郎),髭の意休(左團次),白酒売新兵衛(菊五郎),口上(右團次),後見(右之助).
「引窓」は淡々とし過ぎて途中居眠り,彌十郎は一寸間が保たない感じ.
「けいせい浜の真砂」は藤十郎・仁左衛門が豪華共演.但し藤十郎は山姥の様で,美しくもなければ魅力的でもない.こういう芝居をやろうという意味が何処にあるのか分からない.
「助六」は新吾・右近・梅枝・児太郎・廣松・梅丸の女形勢が見応えあり.梅丸は美しいが未だアイドル系といった感じで,他の女形がそれなりに花魁らしさ(というのは色気や凄みということだが)を出しているのと比べるとちょっと幼い.
2時間越えはやや長かった
.国立掛け持ちの雀右衛門・歌六・京妙が奮闘.海老蔵は歌舞伎十八番らしさを出そうと奮闘中か,菊五郎がひょうひょうとした味で素晴らしかった.
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2017/03/30

番外:独断的歌舞伎感想文 猿若祭2月大歌舞伎 昼の部

日記:2017年2月某日
歌舞伎座で「猿若祭2月大歌舞伎」を見る.Kabukiza_201702ffl_8f8f895dd59e2463
「一、猿若江戸の初櫓(さるわかえどのはつやぐら)」。出演:猿若(勘九郎),出雲の阿国(七之助),奉行板倉勝重(彌十郎),福富屋万兵衛(鴈治郎).
「初代桜田治助 作 戸部銀作 補綴 二、大商蛭子島(おおあきないひるがこじま) 「黒髪」長唄囃子連中」.出演:正木幸左衛門実は源頼朝(松緑),地獄谷の清左衛門実は文覚上人(勘九郎),おます実は政子の前(七之助),女房おふじ実は辰姫(時蔵).
「河竹黙阿弥 作 三、四千両小判梅葉(しせんりょうこばんのうめのは) 四谷見附より牢内言渡しまで」.出演:野州無宿富蔵(菊五郎),女房おさよ(時蔵),伊丹屋徳太郎(錦之助),浅草無宿才次郎(松緑),寺島無宿長太郎(菊之助),隅の隠居(歌六),うどん屋六兵衛(東蔵),浜田左内(彦三郎),牢名主松島奥五郎(左團次),藤岡藤十郎(梅玉).
「四、扇獅子(おうぎじし)」.出演:鳶頭(梅玉),芸者(雀右衛門).
踊り「猿若江戸の初櫓」が勘九郎・七之助中心の溌剌とした踊りで気持ちが良い.特に勘九郎のひょうけた動きは印象的だった.
「大商蛭子島」は松緑の主役ながら,主人公が共感しがたい人物だったからか,今ひとつ面白くない.途中寝てしまったのでますます筋が判らず終い.
菊五郎の「四千両」は,無宿人が江戸城のご金蔵を破って四千両を奪った話で,唐丸籠での雪中別れの場や牢内の場など,白浪実録ものといった芝居で,面白かった.なかなか豪華な顔ぶれだが,菊五郎が流石の貫禄で堂々の主役.
「扇獅子」は,久しぶりの雀右衛門が美しかった.
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2017/03/13

番外:独断的歌舞伎感想文 壽 初春大歌舞伎 夜の部/松浦の太鼓

日記:2017年1月某日
歌舞伎座の「壽 初春大歌舞伎 夜の部」「三、秀山十種の内 松浦の太鼓(まつうらのたいこ)」を幕見で見る.Kabukiza_201701fff_fa61d689087e5559
出演:松浦鎮信(染五郎),大高源吾(愛之助),お縫(壱太郎),宝井其角(左團次).
忠臣蔵外伝の一つ,吉良家に隣接する松浦の殿様と大高源吾の交流の経緯を俳句の宗匠宝井其角を仲立ちに描く.
外伝ものは御浜御殿の様なのは大嫌いで,本作もその系列になりかねないのだが,松浦の殿様が無類の好人物の馬鹿殿だというところで芝居が面白い.
その馬鹿殿を染五郎が気持良く演じている.
壱太郎はずっと平伏した芝居のせいか,台詞が通らず何を言っているか判らない.浅草と掛け持ちで大変だろうが,頑張って欲しいところ.
左團次奮闘,愛之助かっこいい.
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番外:独断的歌舞伎感想文 新春浅草歌舞伎 第2部 角力場/御存鈴ヶ森/棒しばり

日記:2017年1月某日
浅草公会堂で「新春浅草歌舞伎 第2部」を見る.2017
お年玉〈年始ご挨拶〉:隼人.「一、双蝶々曲輪日記 角力場(すもうば)」.出演:放駒長吉(尾上松也),山崎屋与五郎(中村隼人),藤屋吾妻(中村梅丸),濡髪長五郎(中村錦之助).「二、四世鶴屋南北作 御存 鈴ヶ森(ごぞんじすずがもり)」.出演:白井権八(中村隼人),幡随院長兵衛(中村錦之助).「三、岡村柿紅作 棒しばり(ぼうしばり)」.出演:次郎冠者(尾上松也),曽根松兵衛(中村隼人),太郎冠者(坂東巳之助).
角力場は梅丸の吾妻・隼人の与五郎は面白かったが,松也・錦之助の対決は一本調子でつまらない.爆睡してしまった.
鈴ヶ森は雲助達が見せ場を作って楽しく見た.隼人・錦之助もこちらは見応え有り.
棒しばりは,松也・巳之助の両名とも,達者だが若さ溢れる踊り.暴れ過ぎくらいだが,この若さならそれで丁度良い.
終盤では隼人にどうも本当に棒が当たってしまったらしく,思わぬ笑いも取っていた.楽しい踊りで幕となる.
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2017/01/05

番外:独断的歌舞伎感想文 国立劇場平成29年初春歌舞伎公演 通し狂言 しらぬい譚

日記:2017年1月某日
平成29年初春歌舞伎公演「通し狂言 しらぬい譚」を見る.H29hatsuharukabukiomote1
出演:上菊五郎,中村時蔵,尾上松緑,尾上菊之助,坂東亀三郎,坂東亀寿,中村梅枝,中村萬太郎,市村竹松,尾上右近,尾上左近,市村橘太郎,片岡亀蔵,河原崎権十郎,坂東秀調,市村萬次郎,市川團蔵,坂東彦三郎.
大友宗麟の娘・若菜が妖術使いとなり,讒言により大友家を滅ぼした菊池家に復讐するのを,菊池の忠臣・鳥山親子が迎え撃つというまあどっちもどっちの物語.
宙乗り・屋台崩し・化け猫等の見せ場が豊富で,4幕目以降は快調なテンポに乗り面白く見た.
しかし初日ということもあり,皆台詞は噛むは,立ち回りは噛み合わないは,大道具はひっかかるはで大変な騒ぎ.ちょっと締め直さなきゃいけないんじゃないかしら.
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番外:独断的歌舞伎感想文 十二月大歌舞伎 第三部 二人椀久/京鹿子娘五人道成寺

日記:2016年12月某日
歌舞伎座幕見で「十二月大歌舞伎 第三部」を見る.Kabukiza_201712ffl_748ca14fba3ef98c
「一、二人椀久(ににんわんきゅう)」.出演:松山太夫(玉三郎),椀屋久兵衛(勘九郎).
「二、京鹿子娘五人道成寺(きょうかのこむすめごにんどうじょうじ) 道行より鐘入りまで」.出演:白拍子花子(玉三郎),白拍子花子(勘九郎),白拍子花子(七之助),白拍子花子(梅枝),白拍子花子(児太郎),所化(亀三郎),同(萬太郎),同(橘太郎),同(吉之丞).
二人椀久は高い緊張感が維持され,誠に美しい舞台.青ざめた色調の舞台が後半一瞬明るく彩られるが,それがうたかたの夢だったことが判る終幕は,哀切極まりない.
花子が5人登場する娘五人道成寺は,バランス良く統制された5人の踊り手の組み合わせが,それぞれに魅力的で楽しい舞台となった.
途中の引き抜きも見事,ぱっと花が広がったようだ.鈴太鼓の所は5人の娘達が顔つき合わせて楽しいおしゃべりの様.
花笠踊りが短くて物足りないが,フィナーレの5人揃った鐘入りは絵になった.
若手4人はいずれも将来娘道成寺を単独で演じることを期待される逸材揃い,渡辺保劇評での「この「五人道成寺」は歴史の一瞬を切り取る面白さ」とは至言である.
ところで児太郎は国立劇場での九段目・小浪との掛け持ち,頑張っています.
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